シンギュラリティ教徒への論駁の書

“Anyone who believes that exponential growth can go on forever in a finite world is either a madman or an economist.” - Kenneth Boulding

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

2045年問題とは何か

2045年問題という言葉を「2045年に人間を超える人工知能 (AI) が作られる」と捉えている人が居るようですが、これは誤りです。カーツワイル氏は、1人の人間と同等のAIが作られる時期は、2020年代の終わりまでであると予測しています。

シンギュラリティ3つの学派

前回のエントリでは、カーツワイル氏によって「シンギュラリティ」という言葉の使い方が、ヴィンジ氏以前のシンギュラリティ論者の意味と180度転換されてしまっているということを指摘しました。「シンギュラリティ」という言葉は、様々な論者がいろいろな意…

シンギュラリティとは何か?

本書では「シンギュラリティ」について考えていくつもりですが、まず初めにシンギュラリティとは何であるのかについて説明します。 この言葉がもともと使われていた数学分野での「特異点」という用語は、一般的な法則が適用できなくなる点、典型的には関数の…

序文

いずれ、人類によって、あらゆる人間の知能を超えた超AIが開発され、その超AIがさらに賢い超々AIを作り続けることによってAIの知能が爆発的に拡大し、人類の歴史に断絶--すなわち、特異点(シンギュラリティ)--がもたらされる。 数年ほど前から、このような…